前回の続き:
写真のウォーターマークや白枠追加などの加工処理をスマホからPCで行うようにした経緯を述べましたが、それに伴いいろんな作業が発生してなんか想像していたよりも数段大変なことになっていました。
PCで作業を行うにあたり、準備しないといけないソフトウェアの条件は以下
- ウォーターマークを今までと同一の水準で追加できること
- 複数ファイルを一括で処理可能
- 追加位置をpx指定ではなく写真の右下端,左上端などで位置を指定可能
- 不透明度/透過率を指定可能
- サイズを写真の横幅に対しての割合で指定可能
- 不可なら最終的な写真のサイズは決定しているため最初からリサイズしたウォーターマークファイルを準備
- 余白を追加できる
- 複数ファイルを一括で処理可能
- アスペクト比指定で余白追加可能
- 写真の長編に対しての割合を指定可能
- 不可なら最終的な写真のサイズは決定しているためpx指定ができればよい
- 人物やナンバープレート,電話番号などにぼかしをかけられる
- ぼかし半径を設定してワンクリックでぼかせるもの
- トリミングできる
- アスペクト比固定でマウスドラッグで簡単にトリミングできるもの
- できればアスペクト比はカスタムできて、しかもそれが保存できると良い
- できればトリミング時のグリッド線に3分割だけでなく黄金比が選択できると良い
- できればトリミング後の画像のピクセルサイズを表示できると良い
- 角度補正をできる
- マウスで直接写真をドラッグして回転できる
- 最悪スライダーで変更できればよい
- 回転後にトリミング範囲が写真をはみ出さずに自動で修正される
- リサイズできる
- リサイズ用のアルゴリズムがなんか良さそうなもの
- 共通:Jpegの品質を設定できる
- 加工した写真は手元には残さない想定だしSNSに投稿するような用途なので必要が無いのは判るが、一応最高品質で作成したい
- 共通:一括処理が可能
- ウォーターマーク・余白の追加やリサイズは複数ファイル一括でできるべき
- 角度補正・トリミングやぼかし処理は一括は無理だが将棋の多面指し宜しく対象の写真だけ矢継ぎ早に切り替えてパパパッと修正作業ができると良い
全てを(おそらく)満たしているのはざっと調べた感じAdobe Photoshopのみですが、現状では現像もレタッチも管理も間に合ってるので、ちょっとSNSなんかに上げる用に写真を加工するだけのちょっと工夫するだけでタダでできる事の為に年数万円とか投資するのは流石にちょっと……。
一応フリーソフトとしてはdarktableという画像管理・RAW現像ソフトがあるのですが、ぼかしをかけるのが大変でトリミング時に拡大表示させようとすると落ちたり余白を追加した後にウォーターマークを入れてしまって望んだ位置にウォーターマークが追加できなかったり(一応処理の適応順を指定したプリセットを作成することができるのですが、順番が入れ替わってしまうことがあって信頼感がちょっと低いです)と微妙だったので候補からは外しました。ウォーターマークのソースとしてSVGファイルを指定できるのは良かったんですが……文字はフォントが反映されないのか文字化けするのでパスに変換しておかないといけないのですが。
ということでそれぞれの機能を持つソフトを探すことになったのですが、まずは一番敷居が高いであろうぼかし機能を持つソフトを探しました。
これは敷居が高い分、母数となるぼかし機能を持つソフトの数がとても少ないので思いの外簡単に以下のものに絞れました。
- Adobe Photoshop Express
- スマホでぼかしをかけていたのはこれのスマホ版で使用感も似ている
- 角度補正・トリミングも可能でリサイズもできる
- 角度補正はスライダーで調整なのでちょっと微妙
- トリミングはスマホ版と異なりアスペクト比のカスタム指定はできない
- スマホ版と異なりウォーターマークは追加できない、なぜ……
- Jpegの品質は設定できる
- 矢継ぎ早な修正処理は無理
- キーのショートカットも効かない
- フォト
- まさかのWindows10標準ソフト
- ぼかしはAdobe Photoshop Expressと同程度の品質に思える
- ぼかし半径はマウスホイールで変更可能
- 機能を使用できるまでのステップ数が多いのが難点
- 角度補正・トリミングも可能だがリサイズはできない
- 角度補正はスライダー調整なのでちょっと微妙
- トリミングはアスペクト比のプリセットが少なくカスタム指定もできない
- Jpegの品質は指定できない
- 矢継ぎ早な修正処理は無理
- キーのショートカットも効かない
Windows10標準のソフトがこんな機能持ってたことには驚きました。
が、結局はAdobe Photoshop Expressをぼかし限定で使用することにしました。
ぼかし処理が必要な写真はそれほど多くはないはずなので、矢継ぎ早に処理できなくても良いかなという判断です。
次はウォーターマークを追加できるソフトを探したのですが、まさか前から使ってたソフトにそんな機能があるとは……。
- Ralpha
- 高品位なリサイズ専用として使用中だったソフト
- リサイズ用のアルゴリズムやJpegの品質を細かく設定できる
- 一括処理が可能
- ウォーターマークは位置指定と不透明度しか指定できない
- リサイズしたウォーターマーク用画像ファイルを準備することで回避
- 余白の追加も可能
- アスペクト比指定はできない
- 長辺に指定割合分の余白を,短辺に最終サイズの半分の大きさの余白を指定して余白追加後に指定アスペクト比でトリミングすることで実現可能
- なんなら手順を応用してレターボックスも追加できる
- 縮小革命
- 一括処理が可能
- ウォーターマークを位置,不透明度,写真の横幅に対しての割合でサイズ指定が可能
- しかしウォーターマークのソースファイルのサイズ縮小かαチャンネルの処理が甘いのか、不透明度が想定より高くて濃く見えるし輪郭が太くなっているようにも見える
- 余白の追加,リサイズも可能
ぱっと見だと縮小革命はイイ感じに思えたのですが、肝心のウォーターマークの精度に疑問が残るのと、うん、まあ、実際にソフトを起動すればわかるのですが、なんか、ね?
ということでウォーターマークと余白の追加にはRalphaを使用することにしました。
リサイズは写真の加工の最初の工程に来るであろう角度補正・トリミングをするソフトに任せた方が後段の処理が少しでも早くなるであろうという判断で、最後に処理が渡される想定のRalphaでは敢えて行わないことにしました。
ということで最後に角度補正・トリミング+リサイズができるソフトを見繕いました。
求められるものは矢継ぎ早に修正処理ができること。
- Adobe Photoshop Express
- 上記の通り
- Capture One Express
- もともとX-Pro3用にRAW現像ソフトとして導入していました
- 角度補正・トリミングが可能
- トリミングはアスペクト比のカスタム設定&保存もできるしグリッド線も3分割線だけでなく黄金比も選択可能
- Ctrl+Gでグリッド線の表示・非表示を簡単に切り替えられる
- 画像のピクセルサイズも随時表示される
- 角度補正はトリミング時にCtrlを押しながらドラッグするだけで簡単に回転できるし、ガイドに方眼線が出るので角度を合わせ易い
- →キー一発で次のファイルに移れるので矢継ぎ早に処理可能
- Jpegの品質設定&リサイズ可能
- 補足:有償版のCapture Oneならウォーターマークの追加も可能
ということで、まずCapture One Expressで角度補正・トリミング・リサイズを行い必要に応じてAdobe Photoshop Expressでぼかし処理、最後にRalphaでウォーターマーク,余白の追加を行うという運用に決まりました。
とここまでは割と想定通りなのですが、これですんなり運用できるかというとそうではなかったんですよ。
この運用をすることになった際にデータフローを見直した結果、PCのピクチャーフォルダ以下のディレクトリ構成をガッツリ変更する事になってしまい、フォルダパスを見ているようなバッチファイルや各種ソフトの設定なんかの指定パスも修正しないといけなくなり、また更なる効率化を図って新規のバッチを書き起こしたりと大変なことになってしまいました、とさ。
今回のカメラ+レンズ:
FUJIFILM X-Pro3 + COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 P II VM
今回のランダム生成カスタム設定:
フィルムシミュレーション = CLASSIC CHROME モノクローム カラー = WC : ―, MG : ― グレイン・エフェクト = 強度 : 強, 粒度 : 大 カラークローム・エフェクト = 強 カラークローム ブルー = 強 ホワイトバランス = 色温度設定 - 5500K WBシフト = R : -2, B : -2 ダイナミックレンジ = AUTO Dレンジ優先 = OFF トーンカーブ = H : +1, S : -1 カラー = -1 シャープネス = +1 ノイズリダクション = -1 明瞭度 = +1
※WBシフト色見本[■]
カスタム設定寸評:緑方向にシフトするクラシッククロームはもう定番でいいです
- 色味はもうなんかこれ系は好きだなぁと
- 白いものを写すとなんか苔がうっすら生えたようになるけれども
- シャドウが若干軟らかくなりつつも明瞭度がプラスに振られて軽く引き締まる感じ
- 適正露出付近で丁度良いと思う
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